🏆 卒業制作 優秀賞
絵画科
DOI OTSUKI EVELYN
使用ツール:油彩、砂、メディウム、キャンバス
アルツハイマーと診断された家族とそれを取り巻く状況に対して自分がどう向き合うのか、現在進行形で感じていることは何かと考えた際、不安や焦り、後悔や恐れに飲まれそうになる中、いつか消えてしまうと分かってる希望を信じ、それに縋っている自分の心情を描きました。
タイトルはブラジル(ポルトガル語)のことわざで「希望は最後に死ぬ(最後まで残るのは希望)」という意味です。
描かれているのは作者の心情。アルツハイマーと診断されたご家族を取り巻く状況に対しての、不安・焦り・後悔・恐れ、に対して、いつかは消えてしまう希望だけれど、それを信じ、縋っているさまを描いています。人型の蝋燭・灯り、という形で比喩しています。蝋燭の火は消えていても、抱えた灯りの光はとても暖かく感じられる。この暖かな質感は、砂を用いたマチエールが効果的に活きています。作者が希望という概念についてどう感じているのかが、伝わってくるのではないでしょうか。