【インタビュー】ピクセルアーティストとしてTVに出演!絵画科在校生の中里くんにインタビュー🎤

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NHK「沼にハマってきいてみた」にピクセルアーティストとして出演した、絵画科の中里くん。
ピクセルアートに取り組み始めたきっかけや、本校に進学した理由などをインタビューしました。

ピクセルアートにハマったきっかけを教えてください!

中里くん 中学3年生の冬にピクセルアーティストAPO+さんの作品を見て、ゲームグラフィックの文脈から外れたピクセルアートに興味を持ち始めました。

中学生の頃は、部活動や自宅でピクセルアートを用いた簡単なゲームを制作していたのですが、その時はまだゲーム制作がメインで、絵を描くことにそれほど興味はなかったです。

本校を知ったきっかけと絵画科に入学した理由をお聞かせください。

中里くん 第一に、山口県から上京して絵を学びたい気持ちがありました。そして、ピクセルアートに必要なデジタル的な技術だけでなく、視野を広げるためにもアナログの表現を学びたいと思い、色々な学校を調べているうちに東洋美術学校を知りました。

絵画科に入学した理由も、絵具を使ってみたかったのと、よりアナログらしい表現方法を学べる学科が良かったからです。

中里くんが制作した課題作品

NHKの取材の連絡が来た時のお気持ちをお聞かせください。

中里くん 一番最初に思ったのは、「どういう経緯で僕のことを知ってもらえたのか」ということです。普段活発的にSNSをしているわけでないので、驚きました。

出演した番組についてはコチラ→【絵画科】在校生がNHK番組「沼にハマってきいてみた」6月10日(土)放送回に出演します。

2022年に『シブヤピクセルアート』というイベントのコンテストにて、渋谷の風景を描いた作品で優秀賞を頂いたのですが、そこから知ってもらえたのではないかと思っています。

シブヤピクセルアートコンテスト 中里くんの作品(当時は別名義)

放送終了後、何か変化はありましたか?

中里くん 番組の撮影やMVの制作を通して、自分の中で制作へのモチベーションが上がりました

[沼ハマ] 星街すいせい「みちづれ」ミュージックビデオ ピクセルアートVer. | ピクセルアート沼 | NHK

番組ではMVを制作するにあたり、初めて複数人(ジゼルさん・かなしのさん・中里)で1つの作品を制作する体験をしました。また、長めのアニメーションを制作するのも初めてでした。今までやったことのないことに挑戦して、自分のできることの幅を広げられたと思います。

SNSでは自分達の作品を想像以上に良く思ってくれた人がいて嬉しかったです。絵画科のクラスメイトもピクセルアートに興味を持ってくれましたが「難しい」と言われました(笑)

普通の絵と比べてピクセルアートは、始める時の心理的・経済的なハードルは低いはずなので、絵を描いたことがない人など、もっといろんな人に描いてほしいと思っています。

中里くんの作品
中里くんの作品

ピクセルアートを制作時に意識していること(こだわり)などはありますか?

中里くん 風景のピクセルアートは、際限なく解像度を高くしてドット数を増やしたり、色をたくさん使うことで写真と同じようなものを描くことができます。ただそうすると、ピクセルアートとしての魅力は少しずつ減っていくのかなとも感じています。制作中は低解像度であることの良さと、写実性を両立できる絶妙な塩梅を追求しています。

また、通常のドット絵は1:1の正方形のドットが使われる場合がほとんどですが、僕は2:1の長方形のドットをよく使っています。そのほうがある程度画像としての解像度が高くても、実質的に解像度を半分にできるので、低解像度の魅力を引き出しやすいと思っています。

中里くんの作品(空や地面の描写を見ると、ドットが2:1になっている)

2:1のドットを使った初めての作品は、2022年に『シブヤピクセルアートコンテスト』で受賞した渋谷の風景画でした。ドット絵ペイントツール「Aseprite(エースプライト)」にドットが2:1になる機能があり使ってみたところ、思いのほかいい感じになったので使い続けています(笑)

学校で学ぶ中で、好きな授業があれば教えてください!

中里くん 『絵画表現』の授業が好きです。絵画表現は、決められたテーマから各々が自由に発想して作品を制作するという授業で、全部で3作品制作しました。

3回目のテーマは「絵画の引用あるいは応用」で、僕はパウル・クレーの作品を参考にしました。クレーの描いた抽象画の中に、水平垂直ではなくちょっと歪んだ四角形が敷き詰められている絵があります。それらの手描きのグリッドに魅力を感じ、授業で作品を描くときはフリーハンドで描いてみました。

中里くんの課題作品
中里くんの課題作品(テーマ:絵画の引用あるいは応用)

自分の中で、アナログ上でも解像度をテーマに描きたいと考えていたのですが、それをいかにアナログの画材で表現するかをいろいろ模索できたので楽しかったです。この作品は7月末にギャラリー館で展示する予定です。

将来について考えていることを教えてください。

中里くん 明確に決まってはいませんが、ピクセルアートは描き続けます。また、絵具を使ったアナログの表現方法も、さらに模索し続けたいと思っています。

中里くん、ありがとうございました!

中里くんは創作作品をTwitterアカウントで更新中です!

Twitter → @nnnakasato

絵画科について
東美の絵画科(2年制)では、木炭や鉛筆での基礎的なデッサンから始まり、油彩画・アクリル画を中心に、水彩画や日本画、版画など幅広い画材・表現方法を基礎から学ぶことが可能です。少人数制授業で、初心者でも安心できるカリキュラムとなっています。詳細は学科紹介ページをご覧ください。

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